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太陽光発電の基礎知識|仕組みと導入前の確認ポイント

住宅用太陽光発電の仕組み、発電量の見方、屋根や保証など契約前に確認したいポイントを整理します。

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屋根に住宅用太陽光パネルを設置した日本の戸建て住宅

住宅用太陽光発電は、屋根のパネルでつくった電気を家庭で使い、余った分を売電する仕組みです。検討するときは「何kW載るか」だけではなく、年間に何kWh発電し、そのうち何kWhを自宅で使えそうかまで確認する必要があります。

太陽光発電の仕組み

家庭で電気を使えるようになるまでには、主に次の機器を通ります。

  1. 太陽電池モジュールが光を受け、直流の電気をつくる
  2. 接続箱が複数のパネルから来る配線をまとめる
  3. **パワーコンディショナー(パワコン)**が直流を家庭で使う交流へ変換する
  4. 分電盤から各部屋や家電へ電気を送る
  5. 家庭で使い切れなかった電気を電力量計で計測し、電力会社へ送る

各機器の役割は、太陽光発電協会の住宅用システム構成例でも確認できます。パネルだけで動く設備ではないため、見積もりではパワコン、架台、配線、分電盤工事などが含まれているかを見ます。

kWとkWhは別の数字

太陽光発電の比較では、似た単位が2つ出てきます。

  • kW(キロワット):設備が一度に発電できる大きさ
  • kWh(キロワット時):一定時間に発電・消費した電気の量

「5kWのシステム」は設備容量であり、年間発電量が5kWhという意味ではありません。年間発電量は地域の日射量、屋根の方位と傾斜、周囲の影、温度、機器の損失などで変わります。

NEDOは、地域や方位・傾斜角ごとの日射量を調べられるMONSOLA-20/METPV-20を公開しています。施工会社の発電シミュレーションでは、参照地点、屋根の方位・角度、影の扱い、損失率を確認すると、見積もり同士を比較しやすくなります。

発電した電気は「自家消費」と「売電」に分かれる

日中に発電した電気は、まず家庭内で使用します。消費しきれない余剰分は、契約に応じて売電します。夜間や発電量が不足する時間帯は、従来どおり電力会社から購入します。

経済性を見るときは、発電量だけでなく次の3つを分けて計算します。

  • 自家消費によって買わずに済む電力量
  • 売電する電力量と売電単価
  • 発電しない時間帯に購入する電力量と買電単価

2026年度に新規認定を受ける10kW未満の住宅用太陽光は、FITの調達期間が10年間で、調達価格は1〜4年目が1kWhあたり24円、5〜10年目が8.3円です。適用条件や最新の価格は、資源エネルギー庁の買取価格・期間等で確認してください。

導入前に確認する6項目

1. 屋根の状態と載せられる範囲

屋根材、築年数、防水、下地、耐荷重、改修予定を確認します。屋根の塗装や葺き替えが近い場合、先に改修する方がパネルの一時撤去費用を避けやすくなります。

2. 方位・傾斜・影

南向き以外でも発電はできますが、年間発電量は条件によって変わります。近隣建物、樹木、電柱、アンテナなどの影も含め、屋根面ごとの試算を依頼します。太陽光発電協会も、パネルに影がかかると発電量が低下すると説明しています。

3. 電気を使う時間帯

昼間の在宅時間、エコキュートやEVの充電時間、オール電化の有無を整理します。同じ年間使用量でも、昼の使用が多い家庭と夜に集中する家庭では自家消費量が異なります。

4. 見積もりの範囲

パネルとパワコンの型番、架台、足場、電気工事、申請、モニター、保証、既存設備の追加工事を確認します。「一式」だけでは、別途費用の条件が分かりません。

5. 保証の対象

パネルの製品保証・出力保証、パワコンなど周辺機器の保証、施工保証、屋根の雨漏り保証は別々です。保証年数だけでなく、免責事項、修理時の出張費、施工会社が廃業した場合の窓口も確認します。

6. 点検と将来の撤去

長期使用中は、パネル以外の機器にも点検や交換が必要になる可能性があります。点検内容、費用、異常時の連絡先に加え、屋根改修や建物解体時の取り外し方法も契約前に聞いておきます。

見積もりでそろえる数字

複数社を比較するときは、少なくとも次の項目を同じ条件で並べます。

  • パネル容量とパワコン容量(kW)
  • 年間推定発電量(kWh)
  • 自家消費量と売電量の想定(kWh)
  • 税・足場・申請費を含む総額
  • 使用する日射量データと損失率
  • 機器保証、出力保証、施工保証の期間と範囲
  • 定期点検と将来の機器交換にかかる費用

導入判断は、発電量の大きさだけでなく、屋根の状態と家庭の電気の使い方を合わせて考えることが重要です。最初の見積もりを基準に即決せず、計算条件がそろった状態で比較してください。

参考資料

情報確認日:2026年8月13日

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